蔑みの怒りの背後にある投影の防衛機制-自己愛性人格障害の自由連想法による夢分析・治療286回
けっこうSMチックな夢(悪夢)を見てしまいました…
夢(悪夢)の内容:
@行きつけの美容室。コートを脱いだ川瀬智子似のスタイリストさんが予想外にグラマーだったことに驚く。すると他のスタッフさん達から恥ずかしい格好(オムツ姿)をするように強制され、渋々その命令に従う(T_T)
自由連想法による夢分析・自己治療(重要な連想のみ):
家族で初めて行ったボーリングの記憶父親は会社のボーリング大会で優勝するほどの腕前
その父親の手ほどきを受けながら、恐々とボールを投げる
いつ父親の怒りが爆発するか分からないから…
(小学生には重過ぎるボールのせいもあって)案の定、いつまで経っても上手に投げられない私や弟に「こんなに下手な奴らとやっても、ちっとも楽しくない!もっと真面目にやれ!」と父親が激怒
ん?ということは、父親は「不快な思い」をさせられたことに腹を立てたのか
そしてその理由を私達が「真面目にやらない」ことだった思っていたのか
つまり自分が真剣に取り組んでいるボーリングを馬鹿にされたように感じて腹が立ったのか
なるほど、これが自分が真剣に取り組んでいるときに、やる気が見られない人に対して無性に腹立つ心理か…
もっとも父親の「真面目にやらない」との推測は誤りだったのだが…
母親が言うように、そしてそのことで父親と喧嘩になってしまったように「初めてだから上手くできなかった」に過ぎないのだから…
そういえばよく父親は、会社の部下の人の「やる気のなさ」を愚痴っていた
たぶん自分が簡単にできることを他人ができないことに腹を立て、それは相手が「やる気がない」からだと思っていたのだろう
それを口の悪い父親は言葉も選ばず言うものだから、はたから見ればいかにも尊大で他人を蔑んでいるように見えるのか…
自由連想法による夢分析・自己治療からの洞察:
自由連想法による夢分析・自己治療から、自己愛性人格障害の方に顕著に見られるとされる他人を蔑むような怒り方について以下のような洞察を得ました。自己愛性人格障害の蔑みの怒りの背後にある投影の防衛機制
自由連想法で連想された、限りなく自己愛性人格障害に近かったと考えられる父親への洞察から、自己愛性人格障害の方の他人から見て「尊大で人を蔑むような態度」と思える言動の中には「自分が○○だから他人も自分と同じように○○だろう」という意味での投影の防衛機制が働いている可能性が示唆されました。少なくても自分には簡単に思えることをできない他人に対して「そんなこともできないのか!?」と軽蔑心を抱くこと自体は、当然とは言わないまでもそれほど病的な心理とも思えません。
したがって自己愛性人格障害の方の社会的不適応の原因は人を蔑むことよりも、むしろ「(今回のケースで言えば)初めての経験」という相手の事情への配慮や関心のなさにあるように思えます。
このことは精神分析的なパーソナリティ理解において、自己愛性人格が抑うつ型・過敏型の自己愛性人格(回避性人格)と区別するためにしばしば無関心型自己愛性人格と呼ばれることと無縁ではないと考えられます。
無関心型自己愛性人格・過敏型自己愛性人格 参考文献
精神力動的精神医学―その臨床実践「DSM‐4版」〈3〉臨床編 2軸障害投影の防衛機制 参考文献
パーソナリティ障害の診断と治療2章に渡り投影など23の防衛機制について分かりやすい解説が載せられています。
関連ブログ:パーソナリティ障害の診断と治療
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